監修：鶴若 麻理（聖路加国際大学生命倫理学・看護倫理学分野 教授）
　　　手島 恵（千葉大学大学院看護学研究院 教授）

DVD全5巻セット本体価格:225，000円＋税　各巻本体価格: 45，000円+税

シリーズ3作目になる本作でも、現代社会が抱える新たな5つのテーマ、介護ロボット、ACP、トリアージ、ゲノム編集、AYA世代のがん医療、を取り上げました。進化するテクノロジーや医療技術を前に、私たちは新たなジレンマに直面せざるを得ない状況におかれています。本作は、生命と倫理をめぐる普遍的で本質的な課題は何か、さまざまな教育の場で共に話し合い考えるための教材です。
　5つの短編ドラマには、様々な価値観が提示され、かつ結末を設けていません。視聴者の皆さんが、自分、家族、友人などの人生に照らし合わせつつ、幅広い視野で自由に今後の展望を想像・創造することが大切だと考えたからです。本作がこのような思考を重ね続けることへのきっかけとなり、皆さんの人生において何らかの形で役に立つことを願ってやみません。

Case 1　理想、のケアサービス【介護ロボット】（15分）

監修協力：飯田 貴映子(千葉大学大学院看護学研究院 准教授)



技術の発展に伴い患者の状態が可視化されるようになった現代。認知症が進行した節子が入居する高齢者施設でも、覚醒・睡眠状態、パイタルサインなどがセンサーやAIによって記録分析され、コミュニケーションロボットが導入されている。業務効率は改善されていく一方、少しずつ節子の様子が変化していく・・・。

Case 2　「本人」の意思[アドバンスケアプランニング] （15分）

監修協力：足立 智孝(亀田医療大学看護学部 教授)



不摂生がたたり心不全で入院した聞辺は、独身一人暮らしで親族とも疎遠。深刻な病状や、症状の更なる悪化に備えた治療方針の説明に、当の本人は全く興味を示さない。プライマリーナースの青木は、もしもの時に備えどのような医療やケアを望むのか、田辺と一緒にアドバンスケアプランニング(ACP)を考えたい。本人による自発的なACPは果たして可能なのか。

Case 3　救える命【トリアージ】（14分）

監修協力：美馬 達哉(立命館大学先端総合学術研究科 教授)
　　　　　沼田 賢治(聖マリアンナ医科大学救急医学 助教)



COVID-19のパンデミックから数年。新たな感染症の猛威により再び逼迫する医療現場。深夜、救急車で救急外来に運び込まれた吉田(76)、家族に連れられてきた小川(41)はその後、急速に容体が悪化。ICUで翌日に抜管予定の村上(70)を含め、誰に一台の人工呼吸器を優先し装着すべきか。医療資源が不足する中、判断に迫られる医療者たち。

Case 4　未来からの選択肢【ゲノム編集】（16分）

監修協力：香川 知晶(山梨大学 名誉教授)



難聴をきっかけに来院した御子柴は検査の結果、遺伝性疾患の難病であることが発覚した。担当医である天国はゲノム編集を使った治療を目指す研究プロジェクトに参加しているが、実用化には時期尚早な現実に思い悩む。息子への遺伝を恐れる御子柴はゲノム編集による治療の可能性を知り天田に詰め寄る。

Case 5　10年後の逡巡【ＡＹＡ世代のがん医療】（17分 ）

監修協力：石田 裕二(静岡県立がんセンター 副院長／小児科部長)
　　　　　石田 由紀子(順天堂大学保健看護学部)



大学生のひかりは10年前に治療した骨肉腫が再発してしまう。10年前は親の判断で腫瘍だけを切除する治療を選択したが、今回は下肢切断も含め自ら治療法を選択しなければいけない。大学生活、将来の夢、恋人との結婚、未来の家庭、そして治療後の生存率。様々な不安が渦巻く中、決断に悩むひかり。


ご活用いただきたいフィールド
　・医療や看護を志す学生の教育
　・大学での生命倫理、哲学・倫理学、法学、社会学、宗教学などの授業
　・介護・社会福祉・心理などヒューマンケアを志す学生の教育
　・中学の道徳、保健体育、家庭科等の授業、高校の倫理、現代社会等の授業
　・医療従事者の継続教育

本作を活用するポイント
《ポイント1》　
約15分の短編ドラマになっていますので、90分の授業には最適で、、デイスカッションやグループワークをしたり、リアクションペーパーを書く時間をとったりすることができます。
《ポイント2》
各登場人物ごとに、その行動や背景にある状況、そして心理面などを考えることで、１つの視点だけでなく多方面からドラマ内の様々な問題について考えることができます。