障害のある人とともに(全3巻)
―学ぶ、働く、暮らすことを考える―
監修■瀬戸山 陽子 東京医科大学教育IRセンター 講師
価格(DVD)全3巻セット114,000円+税 各巻38,000円+税 2021年12月制作
このシリーズは、障害のある人と周囲の人、“お互い”が戸惑う状況を再現した映像教材です。
本作のコンセプト
障害のある人が、学校、職場、地域の中でどのように過ごしているか、どのような困りごとがあるか、理解を深めるエピソードを取り上げました。また、障害のある人だけでなく、周囲の人も困り、戸惑う場面を想定することで、障害のある人を、「支援する対象」ではなく「社会に共にいる存在」として捉えることを目指しています。
授業・研修での使い方
障害のある人、周囲の人が戸惑う状況を再現した各エピソードには、きれいな正解はありません。エピソードを視聴した後、答えのない状況に対して、「お互いの思い」や「どのような対話ができるか」等、ディスカッションすることが可能です。
ユーザーズガイド付き
各エピソードのディスカッションポイントをまとめたユーザーズガイドが、PDF形式で収録されています。
監修の言葉
障害のある人もない人もともに生きる「共生社会」という言葉を、近年よく聞きます。しかし実際の社会には、いまだに障害のない人が前提であるような物理的な環境や社会的な仕組み、慣習等が多く存在しているのが現実です。
身近な日常生活の中で、障害のある人が隣にいたら、もしくは自分自身だったら、困りごとに直面したとき私たちはどんなことを思い、どんな行動をとるでしょうか。
社会の課題に気づき、「障害の社会モデル」に基づいて、対話をしながら解決策を探る方法を考えることに、本教材が少しでも役に立てば幸いです。
瀬戸山 陽子 東京医科大学教育IRセンター 講師
本作が活用できる主な場面
●医療・福祉系の職業を目指す学生の学習
●今後の共生社会を作る学生の学習
●大学の福祉学、心理学、教育学等における障害に関する授業
●大学の障害学生支援に関する職員の研修
第1巻 ともに学ぶ(14分)
エピソード1 車椅子学生の遠回り
登場人物:青木さん〈歩行障害/車椅子利用〉
講義棟入りロの段差が登れず、いつも遠回りして移動に時聞がかかつてしまうため、障害学生支援室に相談する青木さん。講義棟入りロへのスロープ設置を希望する青木さんと、予算の都合でスロープ設置が難しいことに悩む職員・・・。【約4分】
エピソード2 「発達障害かもしれない」と思う学生
登場人物:加藤さん〈発達障害(ADHD)
加藤さんは、ゼミの課題を忘れることが多く、自室も雑然としている。ネットで調べると自分の行動がADHDの特徴に似ていることに気づく。翌日、ゼミの教員に自分が発達障害かもしれないと相談する加藤さんと、どうしてよいか分からない教員…。【約5分】
エピソード3 吃音の学生の発表 登場人物:坂井さん〈吃音〉
坂井さんは、ゼミの模擬裁判で被告人役をすることになったが、吃音で上手くセリフを話せず、練習会の後、一人教室に残り練習していた。他のゼミ生は、坂井さんのいないところで、坂井きんをセリフの少ない別の役にするか、練習すれば上手くなるのか悩んでいた…。【約3分】
第2巻 ともに学ぶ(14分)
エピソード1 障害をオープンにするかどうか
登場人物:小山さん〈クローン病〉
エピソード2 苦手なことと得意なこと
登場人物:坂口さん〈発達障害(ASD)
エピソード3 みんながやりがいを持てる職場
登場人物:高松さん〈歩行障害/車椅子利用〉
第3巻 ともに暮らす(10分)
エピソード1 町の中のバリアフリー
登場人物:奥山さん〈歩行障害/車椅子利用〉
交通事故で車椅子を使うことになった奥山さんは、最近気になっていたカフェに向かうが、お庖は入りロの段差があって一人では入れなかった。勇気を出して、庖員に話しかけるも、庖員も一人しかいないため、奥山きんを庖内に運ぶことができず悩んでしまう…。【約3分】
エピソード2 情報アクセシビリティ
登場人物:高橋さん〈視覚障害〉
高橋さんの家に公民館からチラシが来るも、点字がなく読めなかった。ある日、公民館の中のカフェに向かうも、点検中で入りロが封鎖されており、監視員に止められる。どうすればいけるか尋ねるが、監視員は迂回路をうまく説明できず、現場を離れることもできず困ってしまう…。【約3分】
エピソード3 みんなが楽しめる機会
登場人物:川村さん〈歩行障害/杖歩行〉
川村さんは、地元のハイキングサークルに夫とともに参加することになった。初回の参加後、次回も参加したいと楽しそうであった。しかし、次回訪れる山は足場も悪く、川村さんの参加が難しそうであった。「気にしないでください」と話す川村さん、申し訳なさそうなサークルのメンバー・・。【約3分】